反り腰は骨盤が前に傾くことによって、腰の骨が前に大きく反り返ってしまっている状態です。

元々骨盤はやや前に傾いています、これが下記の筋肉が弱くなる・硬くなることで更に過前傾した状態を反り腰または骨盤前傾とよびます。

●大腿四頭筋(太ももの前面)が硬くなる
●腹筋群(腹直筋・腹斜筋・腹横筋)が弱くなる
●脊柱起立筋(背中を支える筋肉)が硬くなる
●腰の筋肉(腸骨筋・大腰筋)が硬くなる
●肩甲骨周りの筋肉が弱くなる

見た目には下腹がぽっこりするように見えるので、当院でもスタイルを気にする女性の方からのご相談が多くありますが、反り腰の方は前屈が硬く前かがみでの作業がつらくなりやすいです。


特に腰への負担が強いので、ぎっくり腰や慢性的な腰痛も多くみられます。

さらには、上半身の土台になっている骨盤が傾くことによって骨盤内の臓器(膀胱、直腸、子宮、卵巣など)が歪み、腹部にある内臓も位置異常を起こします。

すると、それらの内臓の機能低下を招き、体調にも不具合が生じてきます。
反り腰は実は、便秘や生理痛、生理不順、冷えやむくみなど不具合の原因でもあるのです。

反り腰自体は症状があまり出ていない時点ではそれほど深刻なことではありませんが、長期にわたって放っておくと、じわじわと内臓や筋肉に負担をかけることになるのです。

そうならないためにも常に骨盤を正しい状態に保つことが大切です。

女性は男性より骨盤に影響をうけやすい?

まずは骨盤の構造的な問題があります。
下のイラストは女性の骨盤です。

こちらは男性の骨盤です。

この2つの骨盤の大きな違いは、恥骨弓(男性は恥骨下角といいます)です。
女性は90~100度の角度がありますが、男性は約70度で女性の骨盤より鋭角で縦に長い形状になります。

形状の違いは、
女性の骨盤は縦に短く広い
男性の骨盤は縦に長く狭い


です。
これは女性には妊娠・出産という役割があるため骨盤がそのような構造になっているからです。
じつは女性の骨盤の構造が骨盤前傾になりやすいと考えられています。

長時間座っていると骨盤が広がりやすい?

この骨盤の違いから女性は骨盤周りを支える筋肉が弱くなったり硬くなると、長時間座っているだけでも恥骨側の靱帯や筋肉が圧迫されて、内臓や筋肉に負担がかかるだけでなく、股関節や腰周りの違和感にもつながっていきます。

最近よく耳にする骨盤底筋トレーニングや骨盤自力調整体操なども、骨盤周りの靱帯・筋肉を刺激して骨盤を正しい状態にするためです。

当院でも反り腰の方は、施術と合わせて下肢の筋肉を使うエクササイズをおこないます。

男性でも骨盤前傾が増えている?

長時間座りっぱなしの仕事や、スマートフォンやパソコンの利用が増えたことで姿勢が悪くなりやすく骨盤が前傾しやすくなっています。

男性の骨盤は、女性の骨盤より下肢に体重が乗り安定しやすいのですが、運動不足などで腹筋や体幹の筋肉が弱くなると、骨盤を支える力が低下し前傾しやすくなります。

とくに長時間のスマートフォンやタブレットの使用は、頚椎を前に傾けやすくそのため背骨の生理的なカーブが崩れやすく猫背や骨盤の後傾も引き起こしやすくなります。

気になることがあれば、お気軽にご相談ください。

投稿者 oldmusashino

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