足の裏にはかかとの骨から足の指の付け根をつなぐ「足底筋膜(足底腱膜)」といわれる筋肉があり、アーチ状になった足の「土踏まず」を支え、これが伸び縮みすることで足の裏にかかる衝撃を吸収しています。

足底筋膜とかかとの骨が付着する部位には、強い牽引力と着地時の荷重による過大な衝撃がかかるため、マラソンやジャンプ動作などでこの負荷が繰り返されることによって足底筋膜に炎症が起こり、足底筋膜炎を発症します。
足底筋膜炎は多くはマラソンランナーや バレーボールの選手などのアスリートに多い疾患ですが、かかとの骨の変性による疾患でもあり、スポーツをしない一般の中高年にも比較的多く生じます。
足底の痛みのうち約1割が足底筋膜炎とするデータもあります。
当院で多い足裏の痛みは
この足底筋膜炎ですが、じつは足指の使い方や足に合わない靴選びをされている場合でも痛くなることがあります。
当院にお越しの患者さんで、この症状の痛みをいわれる方で多いのは、中高年で日頃運動やスポーツをされていない方です。
踵の付け根に体重が乗ることで圧痛を感じます。
原因と予防法は
足底筋膜炎は、足底の筋膜への過度な負荷やストレス、筋肉の柔軟性低下、体重増加などが原因として考えられます。
ストレスが直接的な原因となる場合は自律神経の緊張から筋肉の緊張を引き起こし、足裏の痛みにつながることがあります。
姿勢が悪くなることで足への負担が増すことでも、痛みを引き起こす要因となることもあります。
予防法は、足裏を指でマッサージすることや筋膜リリースボールなどでコロコロするなどです。
根本的な原因が不良姿勢にある場合は、正しい姿勢をつくることが重要になります。
当院でもセルフケアを指導していますのでお尋ねください。