冷え性は、「普通の人が寒さを感じないくらいの温度でも、全身や手足、下半身など身体の一部や全身が冷えてつらい症状」とされています。
体温が低いことを「低体温」と呼びますが、冷え性のかたは必ずしもこの低体温ではありません。
この冷え性は男性よりも女性に多く、意外にも冬よりも夏場に冷えを感じるかたが多いそうです。

西洋医学においては病気ではないとされる冷え性ですが、実際には日常生活に支障をきたしているひともたくさんいて、その原因は偏った食事や運動不足などの生活習慣によるものとも言われています。
冷え症の原因
多くは自律神経の不調によるものです。
自律神経は全身の血流や内臓の働きを調整しています。
この自律神経がストレスや不規則な生活習慣などによって不調になると血流が悪くなり末端に血液が届かずに冷え性になる場合があります。
よく言われる四肢末端型冷え症です。
食事が偏っていたり入浴はシャワーですませる。
エアコンがよく効いた部屋で一日中過ごすなどで、内臓が冷えていることでおこる内臓型冷え症もあります。
筋力低下や運動不足によって筋肉が硬くなり、その結果血行不良によって末端まで血液が届かずに腰やお尻周りが冷え性になる下半身型冷え症も多いです。
女性の場合はホルモンの乱れや更年期なども冷え症になりやすいです。
これは女性ホルモンと自律神経が脳の視床下部で調節されていることも影響しています。
自律神経と背中の筋肉の張り・姿勢の状態は関係がある?
自律神経は脳の視床下部から脊髄を通って全身に流れる神経です。
場所は、首から腰までの背骨の骨です。
このため背骨の可動域が狭い、背中の筋肉が硬い、姿勢が悪いなどはすべて自律神経に影響をおよぼすと考えています。
あなたはロールアップがスムーズにできますか?
背骨の可動域を確認する簡単なエクササイズがあります。
これはピラティスでよくおこなわれる動きで【ロールアップ】といいます。

仰向けに寝て、背中を丸めながら起き上がる動きです。
簡単そうに見えますが、腰が硬い人や背中が硬い人は起き上がるのが難しいです。
このロールアップは背骨の柔軟性と体幹の筋肉(腸腰筋・腹斜筋・腹横筋・起立筋)などが連動しないと起き上がれません。
無理に起き上がろうとすると首や腰の筋肉に負担がかかります。
あなたはできましたか?
このエクササイズを毎日おこなうことでも冷え症の予防につながります。
冷え症の予防と解消法は
冷え症を予防したり解消するためには、まずは生活習慣を見直してみましょう。
そして姿勢や筋力低下や筋肉の張り硬さがあれば、柔軟性を取りもどすように運動したり、施術で背骨の可動域を調整しましょう。

冷え症は、正しい知識と自身の努力によって改善が大きく期待できる症状とも言えます。
あきらめずに継続することがおすすめです。